私たちのつかう木材の主な産地
十分な環境配慮と丁寧な手入れがされた美林の木材をつかいます
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奈良県 吉野
日本最古の林業地
桜で有名な吉野山の周辺が吉野杉・桧の産地です。1500年頃、室町時代に人口植林が始まったといわれ、日本最古の造林地として起源をもちます。山守(やまもり)と呼ばれる林業家が丁寧に木を育てる伝統が現在も継承されています。 安土桃山時代には、大阪城をはじめ、伏見城などの城郭建築など、多くの社寺建築に用いられました。現在も、京都御所や明治神宮など多くの著名な建築に使われており、量、質ともに日本最大の木材産地です。
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三重県 尾鷲
日本一の桧の産地
熊野灘の海に面した尾鷲の林業地は、桧林の割合が9割を占める桧の一大産地です。1630年頃に林業が始まったといわれ、海が近い立地条件を利用し、木材を船に積んで江戸に運びました。大正以降、関東大震災で尾鷲ヒノキを使っていた家の倒壊が少なかったことから、尾鷲ヒノキは評判になります。現在の数値でも最高の強度を誇っています。 また、日本で初めて生物多様性など環境に配慮した森林整備に取組み、国際認証を受けています。2018年には日本農業遺産にも指定されました。
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静岡県 天竜
関東圏最大の美林
天竜杉・桧の産地は天竜川流域の林業地域をいいます。近世には、天竜川の運流を利用し、板材を港へ流し、江戸に運んでいました。明治時代には、天竜川の水害を抑えるため、流域一帯の植林が進められ、育成林業の礎を築きました。その植林された木々が成長し、天竜美林と称される森林となり、全国に名を馳せています。 近年、環境に配慮した国際認証を受け、その面積は全国最大規模を誇ります。天竜は関東圏最大の林業地なのです。