骨董と自転車を
楽しむ草屋根
ガレージの暮らし

友人宅で感じた健やかな木の家の香りに憧れて、土地探しから一緒に始まった家づくり。
ご主人は草屋根のガレージで自転車を楽しみ、奥さまは趣味で造った陶器を棚に飾っています。
設計士とじっくり話し合う中で、多彩な趣味を持つご夫婦ならではの木の家が完成しました。

土地探しは妥協しないでよかった

お問合せを頂いて土地探しから一緒に始めましたが、 土地取得までの経緯を教えてください

  • ご主人:
    東京ではたいがい90坪、100坪の土地が分割されて30坪くらいになってしまうので、希望の面積で譲ってほしいと言っても、出来ないと言われてしまうことがほとんどでした。それと、良い敷地が見つかっても、依頼する住宅業者が予め決められている建築条件を外すのが大変で、苦労しました。 結局、この土地を見つけたのはネットで、たまたま検索したら、載ってたのを見つけたんですけれど、もう売却済と表示されていたんですよ。 だけど、とりあえずちょっと確認で聞いてみようって不動産屋さんに聞いたら、隣の土地と表示が違っていて、まだ残っていますということだったので、申込みを進めました。 ただ、建築条件付だったので、外してもらうための、価格交渉は少し大変でしたね。 結果的に運良く希望に合った土地を取得できましたが、一緒に見てもらって土地のメリット、デメリット含めて検討してもらう中で、妥協せずに良かったと思います。

木目調ではない木の香りのする木の家がいいなと思いました

どのように住宅の業者を検討されましたか

  • 奥さま:
    一度だけ住宅展示場に行ったことがあったよね。
    ご主人:
    展示場の家って何々調とか、何々風の家とか多いじゃないですか。レンガ風の外壁だとか、そういうイミテーションが好きになれなかったですね。
    奥さま:
    フローリングも木目調とかタイルの壁紙とか色々あったよね。
    山中:
    私たちは使いませんが最近色々な建材がありますよね
    ご主人:
    それと建売住宅の見学にも行ったんですが、塗装の匂いがして、ゆっくり見学する雰囲気ではなかったんですよ。
  • 奥さま:
    その後偶然に同じ会社の友人の家に行くことがあって、木の香りや雰囲気が素敵なお家だったんです。実はそれが木の家づくりネットワークさんで建てられた家だったんですよ。

    そうでしたか、何かお話されて印象に残っていることはありますか

    奥さま:
    友人からアトピーの息子さんのために、身体にいい家をかなり熱心に探していたと聞いたので、その友人が選んだ家なら、間違いないと思いました。私たちは特にアトピーではないのですが、やはり身体に良い家だと安心ですよね。それと木材も国内の木を使っていると聞いて、なおさら良いのかなと思いました。こだわっているわりには、価格もそんなに高くないと聞いていましたし、いいなと思ってお願いすることになったんです。

床を自分たちで塗装したことは楽しい思い出になりました

設計や工事途中で印象に残っていることはありますか

  • ご主人:
    当時住宅雑誌を買っていたんですが、屋根が緑化されている草屋根の家を見て、やりたいと思って設計の打合せの時に提案させてもらったことを覚えています。屋根全体を草屋根にするのは、予算や将来のメンテナンスを考えると難しいことがあると聞いて。ガレージの屋根で実現してもらえて良かったです。
    奥さま:
    私はオークションで気に入って買ったベネチアングラスのガラスやステンドグラスをインテリアとして使ってもらいたかったんです。階段ホールに組み込んで頂けて嬉しかったです。

    工事途中での思い出は何かありますか

    ご主人:
    床の塗装を自分たちでやったんだよね。
    奥さま:
    親戚が来て手伝ってくれたり、ムラになったところもありましたけど、楽しい思い出になりました。 しばらくして、トイレの床を塗ってないんじゃないかって思ったりもして。そこは親戚に任せたんだよね、って言いながらハラハラドキドキ楽しく作業したことを覚えています。
    山中:
    塗料は、植物性の自然塗料なので、安心して塗って頂けたと思います。

陶芸教室でつくったお皿を飾っています
ガレージで趣味の自転車を楽しんますよ

実際に木の家に住まわれてどうですか

  • 奥さま:
    やっぱり木の香りが良いです。もう慣れてしまったせいか普段は感じないのですが、この間旅行から帰ってきて、家の玄関のドアを開けると木の香りがして、ほっとするんですよね。やっぱりいいなと思います。

    こちらに飾ってある骨董も素敵ですね

    ご主人:
    この棚は趣味の骨董品を飾るために造ってもらったんです。学生時代に骨董屋でバイトをしていたんですが、その時から伊万里焼きだとか、焼物にのめり込んで、集めはじめたんです。最近は買っていませんが、ここに飾っているのは以前収集したものです。
    奥さま:
    このお皿は地域の陶芸教室に通ってつくったものなんです。まだ飾っているだけで、実際に使っていないんですが、お料理を乗せたり色々考えています。
  • 素敵ですね、何度か大きい地震もありましたが、骨董品など大丈夫でしたか

    ご主人:
    揺れるには揺れたんですけれど、ほぼ何もなかったです。2階の置き家具と本棚がちょっと歩いたぐらいで、それぐらいだね。あとは、なんの被害もなかったですね。おそらく収納が作り付けられていて建物に一体化してると、その建物の揺れの範囲では中の物は落ちないのだと思います。 一個だけ徳利が倒れたけど、もともと足の座りが悪かった物なんで。それだけです。割れてない。
    山中:
    よかったです。造り付けの家具や収納は、地震の時に転倒の心配がないことも利点ですね。
  • ご主人からご要望があったガレージを見せていただいてもよろしいですか

    ご主人:
    良いですよ。もともとガレージは車用に造ってもらったんですが、今は趣味の自転車が増えて、車は手放しました。パーツを買って自分で組み立てています。何度か自転車の雑誌で紹介されたりもしましたね。住宅のガレージ特集というのもありましたよ。

    すごいですね、週末に乗られたりするんですか

    ご主人:
    この間は山梨の方で走りました。その時自転車に乗っている若い人に話しかけたら、偶然住んでいる所が同じだったんですよ。最近若い人たちもロードバイクに乗っている人が増えましたよね。

ロフトは暑かったですが、収納スペースとして重宝しています

住んでみて、こうすればよかったことはありますか

  • ご主人:
    強いて言えばロフトが少し暑かったですね。スペースの有効活用ということで、子供の寝室として考えてもらったんですが、夏はやっぱり暑いって言っていました。ただロフトは収納として、めいっぱい使っていますよ。
    山中:
    なるほど、ロフトは断熱と遮熱をしっかり行って、通気層をつくることが重要なんですが、限界があったかもしれません。

    お手入れについてはいかがですか

    ご主人:
    お手入れはあまりしていないよね。
    奥さま:
    最初は、少し汚したり、少しキズを付けただけで、ものすごい怒られたんですよ。けどだんだん、ここにも、あそこにもって、細かいことが積み重なって、だんだん諦めの気持ちになってきたんです。今は自然体で住んでいます。
    山中:
    木の家は小さなキズや汚れも味になって自然に見えてくるものなんです。細かく神経質にお手入れをするのは大変ですから、自然に住んで頂くのが一番良いと思います。

専門家ってすごい じっくり話をするのが良いと思います

最後に今後家を建てられる方へのアドバイスをお願いします

  • ご主人:
    結局この土地を決めたのは、探すのをお願いしてた不動産屋じゃないんですよ。ネットで検索して土地情報が出てきたので、ネットに情報を掲載している不動産屋でお願いしました。そういう意味では、一軒のところにお願いして探してもらうよりも、アンテナ広げて自分で情報を得たり、複数の業者にあたった方が色々な土地にめぐり合える機会が増えると思います。
    奥さま:
    しっかり造って頂いて、本当に良かったです。柱のことで言えば、上まで貫いている柱の方がいいっていうのとか、耐震についても色々なことがよくわかりました。初めは気楽に考えていたけど、そうなんだって思って。やっぱり専門家ってすごいなって思いました。 私たちのこだわりや趣味についても色々と実現してくださったのですが、やはり早めに希望や要望を設計士さんに 伝えて、じっくり話し合うことが良いのだと思います。
    山中:
    本日は貴重なお話、ありがとうございました。