26)屋根が出来ましたー上棟6日目
あぜくら屋根板が葺かれた後、屋根の下地構造材の垂木(たるき)を上から取り付け、屋根工事が本格的にスタートしました。
一般の家の場合はあぜくら屋根板を葺きませんので、その分大工工事の手間と材料がかかりますが、二階の天井工事が上棟工事で終わりますので大きなコストアップにはなりません。
南側の庭に飛び出すような屋根の出を設計寸法に合わせて糸を張って目印をつける=墨付けを行い、それに合わせて丸鋸でカットします。
南からの海風が強いときもあり、気をしき締めての仕事です。
あぜくら屋根板と垂木の上から防湿フィルムを敷き込んで断熱材の取り付けの準備をします。
30ミリの厚さの無垢の杉板の上に、吸放出性の高いウッドファイバーですので、断熱材内部での結露の心配は少ないのですが、より安全性を高めるために、0.2ミリ厚さの透明の防湿フィルムを貼っていきます。
木の断熱材でホウ酸で防腐防蟻処理された厚さ100ミリのウッドファイバー断熱材=木の繊維を上からはめ込んでいきます。
断熱材の上20ミリが屋根通気層で、壁からの通気とつながり、屋根の一番上の換気棟から放出されます。
最後に北海道唐松を積層した12ミリ厚さの構造用合板を所定の間隔で釘止めすることで屋根大工工事が完了です。
二階がセットバックして一階の屋根になる部分です。
斜め45度の入れられた火打ち梁は、二階の床、壁からの地震時の水平力をスムーズに一階の柱、壁、基礎に伝えるための、剛床(ごうしょう)を作るための構造対策です。
一階の屋根面とともに重要な構造要素です。
こうして土台敷きを含めて6日間にわたる上棟工事が終わりました。
一階では床が作られ、上棟式の準備が進められています。
満月と三日月の飾り餅、12か月分の12個のお供え餅、紅白の撒きもちが金山町から届き、いよいよ上棟式です。