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2)基本計画の風車

毎週末の土地めぐりが始まって、その途中でお会いしてから、いくつかの土地を確認しました。

 

 

 

ご主人は仕事柄、どうぢても帰りが遅くなりがちで、終電車の時間がどこまで遅くてもよいかなどが地域を決めるポイントでした。

 

 

 

奥様は、できれば少しでも庭が確保できれば、そこに実のなる木を植えたり、葉物やハーブを植えて生活したい、そんなイメージがありました。

 

 

 

しかし、その二つの条件と予算との兼ね合いを満足する土地はなかなか見つかりませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

そもそも土地は、その上に家を建てて利益を乗せて売らないとビジネスになりません。

 

 

 

国土法の改正以来、土地価格の高騰を抑える名目で、土地の売買のみに大きな利益を乗せることができなくなったのは良いのですが、どうしても建売住宅建築条件付という方法で販売されます。

 

 

 

土地だけ購入して、後から自由に好きなように家を立てることが、なかなかできないのが現状です。

 

 

 

土地と家がパッケージとして、マンションのように、金融商品として販売されているものがほとんどです。

 

 

 

かろうじて、立地条件や土地の広さ、形状などから、商品性が低いと査定されたものが、土地のみの販売物件として紹介されています。

 

 

 

 

 

 

 

それでも、辛抱強く探されて、その中から可能性のある土地をいくつか現地確認しました。

 

 

 

その土地のメリット、デメリットを整理して、場合によっては簡単なスケッチプランをお作りして打ち合わせをしました。

 

 

 

しかし、なかなかこれと言う土地には出会えませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

私も7箇所ほど見させてもらいました。

 

 

 

 

 

 

 

そんなときに、大手不動産会社の営業担当の強いお薦めでご覧なられた土地がありました。

 

 

 

道路から敷地の奥に、通路状の部分を通ってアプローチする「旗竿敷地」(はたざおしきち)と呼ばれるものです。

 

 

 

最初は乗り気ではなかったそうですが、お薦めのポイントは東西が開放性が高いことでした。

 

 

 

旗竿敷地は敷地延長、延長宅地とも呼ばれ、周囲を隣地に囲まれているため閉鎖性が強いのが課題です。

 

 

 

 

しかし、たまたま東西の隣家が敷地の形状、規模などから、庭や通路として利用していることがメリットでした。

 

 

 

 

 

 

 

私も早速に確認させて頂き、環境的には帰って落ち着きのある、奥座敷的なメリットがあることをお伝えしました。

 

 

 

ご家族もほぼ決められていました。

 

 

 

お子様も何回もお付き合いいただいただけあって、参考意見としてもでした。

 

 

 

しかも、隣家のひとはとても気さくな、お付き合いしやすそうな人でした。

 

 

 

 

 

 

 

そこで、さっそくどのような家が建てられるかを検討する「基本計画」のスケッチを検討しました。

 

 

 

これまでの苦労を忘れることができる快適な木の家をどのようにご提案するかは、私としても最善を尽くさなくてはいけません。

 

 

 

結果として6つの案をご提案しました。

 

木の家散歩

 

 

 

六つの基本計画案を風車のように並べてみました。

 

 

 

なるべく日照、通風を確保できる「二階ひろまタイプ」と土に近い生活を送れる「一階ひろまタイプ」をそれぞれ三つずつの6案です。

 

 

 

この基本計画によって、今後の土地の購入によって問題が無いことを確認いただいて、具体的な購入の手続きに進んで行くことになりました。

 

 

 

まだまだ、検討が重ねられます