35)バルコニー防水のポイント
バルコニー防水が綺麗にできました。
バルコニー防水は表面から見える防水仕上げに目が行きますが、重要なことはその下にある構造部分です。
バルコニーの構造も室内の床と同じに作らなければなりません。
その下地の構造が、火打ち梁や構造用合板などの構造用面材などで、「剛床(ごうしょう)」として作られなければなりません。
地震時の揺れや経年変化、木の収縮などで、下地の構造に損傷があると、その上の防水層が破損してトラブルになる可能性があるからです。
バルコニーの構造も室内部分と同様に構造的対策を講じた上で、防水下地をつくり、最終仕上げの段階を迎えます。
白く見えるのが防水材を塗装する下地の珪酸カルシウム板という面材(めんざい)です。
左側が排水溝で、100分の1の勾配で水が流れるように作ります。
右側の床の部分は50分の1の勾配で作ります。
そして、サッシの下は120ミリの防水層が作れる間隔をあけなければなりません。
下地の上からの防水が完了しました。
ガラス繊維を二層にしたFRP防水でなければなりません。
出隅や入り隅は丸くなるように下地を加工して防水します。
サッシの下の立ち上がりも145ミリ確保され、防水も問題ありません。
それ以外の壁は250ミリの防水を行います。
このように構造から、仕上げまで一貫した設計と施工が求められます。
完全防水で暴風雨にも安心