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(8)PV施工技術者制度によって確実な施工

家庭や事業所などの太陽光発電からの余剰電力を一定の価格で買い取ることを電気事業者に義務づけた自然エネルギーの固定価格買取制度の普及により特に太陽光発電の施工実績が伸びています。

一方で、施工技術者の技術力のバラつきにより現場での瑕疵の問題が指摘されつつあります。

特に、既築住宅の屋根の施工において、屋根面積に対してのなるべく多くのパネルを載せようとすることから取り付け上の不具合が生じやすく、数年後に雨漏りがするなどの問題が指摘されています。

特に補助金が利用されているケースが多く、それらの回収年月以前にパネル自身ではなく、屋根、構造躯体への問題が発生した場合の対策が懸念されます。

そこで、太陽光発電協会(略称:JPEA)ではPV(太陽光電池)施工技術者制度を創設して、住宅用太陽光発電システムの施工品質の向上、確保を進めることとなりました。

これまで各メーカー各社が独自に行っていた施工研修を基本に、業界共通の基礎的技術認定制度として実施するものです。

この制度は座学講習、実技講習、終了試験からなる研修と、筆記試験による認定試験、認定試験の結果からの認定の三つのパートにより構成されています。

早ければ4月から認定が始まる予定です。

このような認定制度により、住宅用太陽光発電の施工技術が全体として底上げされ、将来の不具合が未然に防げることは望ましい限りです。

一方で、あくまでも基礎的な技術認定ですので、実際の施工は実績のある施工業者、技術者に委ねることが基本です。

出来れば、既築住宅の施工においても、施主の立場に立った建築士や施工管理技師などの有資格者によって、施工途中の工事監理を行ってもらうことが望ましいです。

その意味でも、建築士や施工管理技師も研修を積んでいかなくてはならないと思われます。