85)玉砂利洗い出しのアプローチ
玄関土間の中は現代の土間=竹繊維入り三和土(タタキ)でした。
道路から玄関までのアプローチは「玉砂利洗い出し」仕上げです。
モルタルに玉砂利を入れて、鏝で塗り、スプレーシャワーで洗い出すと、玉砂利が浮き上がるように出てきて、小さな石を敷き詰めた様になる左官仕上げです。
最初に、階段の角や土間の端を墨を入れて黒っぽくしたモルタルでボーダーを造ります。
そのボーダーに囲まれた内側を玉砂利洗い出しで仕上げます。
玉砂利洗い出しの中に、陶板を敷石代わりに入れ込みます。
敷石の間を下地の中塗りモルタルで押さえます。
モルタルに玉砂利を入れて塗っていますので、まだモルタル仕上げのようにしか見えません。
奥からコンプレッサーで水をスプレー状にして吹きつけながら、石の間のモルタルを洗い出していきます。
階段のところまで洗い出してきました。
やり直しが効かないので、一発勝負です。
階段の蹴込み部分(垂直面)のボーダーに着いたモルタルを洗浄して仕上がりです。
左官の仕事の中でも、役物といって、技能と経験のある左官でないとできません。
最近では既製品のように、接着剤で玉砂利を表面に接着したものもありますが、やはり自然な風合いは本物の玉砂利洗い出しにはかないませんね。
外構工事もほぼ終わりです