62)造作材の取り付けです
大工工事も細かいところに入ってきました。
造作材(ぞうさくざい)の取り付けです。
造作材とは、窓の内側の四方に取り付けられる窓枠や、部屋の出入り口の扉の枠、引き戸ですと引き戸の上のレールの様な木材の鴨居(かもい)、引き戸の下のレールのような敷居(しきい)などが主です。
出来上がってしまえば当たり前のものですので気がつかない場合がありますが、改めて部屋をよく見てみるといたるところにあります。
床と壁の境の入り隅の巾木(はばき)、天井と壁の境の入り隅の回り縁(まわりぶち)、階段の手すりや玄関の床板の角にある上がり框(あがりかまち)などです。
最近の住宅では、そのような造作材はすべてメーカーの既製品ですので、現場に来たものを取り付ければ良いだけですが、木の家の場合は大まかに加工済みの無垢の木材を現場の微妙な寸法に合わせて再加工して取り付けます。
現場の加工台の上で細部の加工です。
木製サッシの内側の上の枠の取り付けです。
柱や梁(横にある構造材)がそのまま見えますが、無垢材ですので微妙に大きさが異なります。
その大きさの違いに合わせて細かく加工、調整するために手間がかかります。
木の柱や梁が見えない大壁(おおかべ)の場合は、隙間があっても石膏ボードと仕上げ材で隠れますので構わず施工しますが、木が見える真壁(しんかべ)の本物の木の家ではそうはいきません。
接着剤を若干併用して取り付けますので、乾くまで突っ張り棒で押さえておきます。
本物の木の家をつくるには、手間と技が必要ですが、その分少しお金がかかりますが、自然な木目、色、呼吸する調湿性などが長い年月でその分を返してくれます。
造作ができる大工が大事です