49)施主さんと色決めです
大工工事が進んでいく中で、外壁や外部に見えてくる木材の色決めを行いました。
設計中にすべての色を決めることはありません。
どんなイメージの色が良いかは、使用する材料でも決まってきます。
自然素材の多くは色見本ほどにバリエーションがありませんので、設計中に大まかな色のイメージは決まりますが、具体的な色は現場段階で決めます。
特に、外壁の色や外部に見えてくる木材の色は、実際の木の家が出来上がってこないと確定できません。
調布の家の外壁は「漆喰モルタル」という、モルタルに漆喰と色顔料を混ぜた左官仕上げです。
セメントモルタルをベースにしていますので、原色系や明るい色は難しいですが、白色に近い色から暖色系の色のバリエーションで検討します。
バルコニーの風窓(かざまど)の部分にいくつかのカラーサンプルを置いて検討します。
木材の色は、メーカーのカラーサンプルの中から、部分ごとに色を決めていきます。
私の提案する色のイメージと施主さんのイメージする色を検討しながら絞り込んでいきます。
周辺の住宅の外壁や外部木材部分の色を参照しながら、奥様のイメージを中心に、ご主人のアドバイスを踏まえて検討しました。
木材の色は自然な色合いを基本にやや黄色がかった色に決まりました。
外壁の色は少し調整が必要になりました
今、新築されている家の色が、白をベースにしているものが多いので、それに比べてもう少し存在感のある色として、日本の伝統色の唐子色か、山吹色のイメージに近い色にしようということになりました。
サンプルにはその色に近い色が無いため、左官材料メーカーに依頼して、もう少しイメージに近い色を作って、再度検討することになりました。
次回の色決めが楽しみです