ブログblog

8)色のついた木組みの図面

調布の家の実施設計の打ち合わせがありました。

 

今回の打ち合わせは実施設計の中盤での

重要な打ち合わせです。

 

1、まず、屋根や外壁、庭周りの外構の

仕上げ材料を書いた設計概要、外部仕上げ表です。

木の家散歩

細かい数字や材料の名前が書いてありますので

確認していただくのも大変です。

 

なるべく分かりやすく説明しますが

お施主さんも真剣そのものです。

 

2、そして、内部の床、壁、天井の仕上げを

部屋ごとに書いた内部仕上表です。

木の家散歩

前回の打ち合わせの後にメールで変更の要望が

ありましたのでそれを組み込んだ内容を

一部屋ごとに確認しました。

 

3、そして平面図です。

これは間取図とも言われていますので

良くご存じと思います。


木の家散歩

図面を書く時に、実際の大きさの何分の一で

書くかを決めます。

 

その縮尺を40分の1で書いて

A3判の用紙いっぱい書かれています。

 

細かいところまで全部どのように作るか

決めていますので実は書く方も大変なのですが

それはプロですから当然ですね。

 

隣家との間の目隠しフェンスなどの要望を

組み込みました。

 

壁の仕上げなども打ち合わせの上

きちんと決められました

 

このような平面図がロフト階まであります。

 

4、立面図(りつめんず)です。

木の家散歩

屋根は埼玉県深谷産の日本瓦葺きです。

 

JIS規格で決まったサイズの瓦を

ずれることなく決め込んでありますので

現場はスムーズに進むはずです。

 

まだ、外壁に張る木の板のデザインは

今後もお施主さんと共に検討していくことになりました。

 

5、矩計図(かなばかりず)です。

大きな断面図ですが

これも瓦一枚一枚狂いなく決められました。

木の家散歩

シンプルで、長持ちする、飽きの来ない

デザインしすぎない

そんなことを思いながら書き込まれた

木の家のCTスキャンのような図面です。

 

まだまだ書き込んでいかなくてはなりません。

 

6、構造図です。

これが今回の打ち合わせのメインディッシュですが

専門的すぎて理解しにくいものですから

ポイントだけの説明です。

 

今回から構造図に色を付けてみました。

木の家散歩

これが「色のついた木組みの図面」です

 

木組みの中でも、横になって床や屋根、柱の重さを

受け止める梁(はり)使われる場所によって

大きさが異なります。

 

それを色によって分かりやすく表現しようという

スタッフの提案で採用されました。

これが大成功

 

 

構造設計者にも分かりやすくスムーズに

計算ができたとのこと。

 


</font >

許容応力度計算という

ビル建築と同じようにに計算しますので

計算書だけで250ページほどになります。

 

それは、今回は一部分だけ見ていただきました。

全部はさすがに・・・・

 

7、構造詳細図もあります。

木の家散歩

変形した敷地めいっぱいに広さを確保して

プランニングしましたので

 

きれいなカタチの家にするために

屋根の木組みが少し複雑になりましたが



これまでの木組み設計のノウハウ全開でクリヤしました。

 

きれいで、がっちりして、無理が無く、

安心できる屋根の木組みです。

 

二階の寝室には伊豆高原の家 でも見られる

持ち出し梁」が登場しています。



この他、このようなキッチン図による細かい打ち合わせや
木の家散歩

設備機器、西日対策のロールスクリーンの操作を

お施主さんのアイデアも盛り込んで打ち合わせしました。

かれこれ二時間があっという間に過ぎていました。

 

お施主さんにとっては大変かもしれませんが

良い家を造るにはこうした打ち合わせは避けて通れません。

 

お施主さんが打ち合わせのあとの雑談の中で

「出来上がりだけを見て買う建売住宅のような家に

何千万ものお金を気軽に払うことの方が怖いですね」

と言われました。

 

私もとても怖いです。

 

これから、いよいよ実施設計の大詰めです。

 

最後までお読みいただきまして有難うございます