55)メーカーの出荷停止
この度の東北地方太平洋沖地震により、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様および関係者の皆様に謹んでお見舞い申し上げます。
一日も早い復旧と皆様の健康を心からお祈り申し上げます。
時間がたつにつれ被害の甚大さが判明し、被災された方の厳しさに声を出すこともできません。
私どもが出来ることは何だろうか、何も出来ないのではないかといった無力感に襲われます。
しかし、決してくじけないようにと頑張っておられる方々に、希望を持てるように心より祈り、訴えていかなくてはなりません。
一方で、工事の現場レベルでも震災の影響が出始めています。
輪番停電による電車、交通機関の運休と通信、事務の停滞、ガソリンなど燃料不足による物流の遅延、混乱などです。
特に、住宅設備機器メーカーの生産設備、倉庫、配送ターミナルが被害を受けています。
直接被害を受けていないメーカーでも、社内の確認、協力工場の被害状況など供給システムの確認に追われている状況で、今後の供給復旧については未定となっている状態です。
物流的にも宅配便を含めた配送システムが出荷停止、受注調整の状態です。
また、計画停電により電話、ファックス、受発注処理のシステムがつながらなくなり、電車の運休による社員の勤務状態にも大きく影響しています。
具体的にはTOTO、INAX、ノーリツ、クリナップ、杉田エース(建築金物)、富士工業(レンジフード)などが出荷停止、ダイキン工業(エアコン)、パナソニック電工、リンナイ、コイズミ(照明)などが配送遅延となっています。
丁度、小田原の家の設備機器の発注を終わったところでこの度の震災が発生し、納品の見通しが立たないものがほとんどです。
他のメーカーの代替品に変更しようと試みましたが、特に衛生陶器は三社とも出荷停止状態で、再開の見通しが立ちません。
また、外壁左官材料の生産は計画停電を踏まえて、操業時間を何とか工面して出来そうですが、配送がダウンしていますので、自前での配送を試みています。
このように仕上げ段階になっての出荷停止は、エコポイントによる断熱材不足以来の業界的問題を残しました。
今は出荷、納品した場合に早速に取り付けできるように、建築仕上げを進めていくことが、今我々にできる身近な努力です。
今日もスタッフは電車を乗り継ぎながら現場に向かい、大工さんと細部の打ち合わせ中です。
被災地の方にエールを送れるように私たちの足元でも出来ることを最大限に努力していきましょう。