10)窓周りの防水
雨漏りの発生する箇所の中でも窓周りの防水は重要な管理ポイントです。
窓サッシの枠が外壁から3~4センチほど飛び出しているため、風向きによっては風圧が強くなり、思わぬ量の水が浸入することがあります。
窓サッシの雨水の浸入を防ぐには、「サッシと外壁の防水」と「サッシと外壁の防水シートの防水」の二つの考え方を考慮する必要があります。
サッシと外壁の防水は防水テープをサッシ周りに張りますが、両面テープや片面テープで四周を張り巡らすことで防水します。
外壁に張る防水シートを張る前にサッシと下地の間に張り込みます。
粘着性の高い防水テープでないと剥がれたところからの漏水がありますので注意が必要です。しっかりと圧着させます。
上からの雨水がサッシと下地の間に侵入しないように行います。
もう一つは、サッシの下部から防水シートの間に雨水が浸入しないようにすることです。
サッシを取り付ける前に下端部とその両端の角の部分に、薄手の防水シートを下地との間に挟むように張ります。
これを先張り防水シートと呼びます。
このシートの下側に防水通気シートを挟み込むように張ることで、万が一サッシ伝いに雨水が進入したとしても、防水シートの下には廻らないようにするためです。
また、サッシの上と両側は防水シートがサッシの際まで張られますので、その上からさらに防水テープを張ることで二重に防水ができることになります。
防水通気シートがサッシを包むように張られることで防水上安心して次の左官工事を進めることができます。
近年は雪国では雪が集中して降り、東京ではゲリラ豪雨など雨が多くなっています。
以前にもまして防水には注意を払って施工管理、設計監理が必要です。