33)床暖房配管工事
水道、電気などの基本的な設備工事と同様に、大工工事の前半に床暖房の先行配管工事が行われます。
床暖房の熱媒体は水や電気発熱体であったりします。
体が接触していなくても暖かく感じられる輻射熱による暖房と直接熱エネルギーを感じることが出来る熱伝導、さらに床付近の空気が暖まり上昇、対流効果も期待できる「温水式床暖房」をお薦めします。
お湯の温度も60度前後の高温ではない温水での暖房が望ましく、ほのかな暖かさで20度ほどの気温でも、輻射熱で寒く感じません。
小田原の木の家での床暖房の温水の熱源は、電気を発電する都市ガスエンジンからの排熱を利用し、補助的にガスボイラーを使用する「ガスコージェネシステム」によるものです。
温水配管の架橋ポリエチレン管も、行きと戻りのそれぞれの配管の周りと二本の配管の周りの二重断熱配管を利用します。
床下の清掃の後、ガスエンジンの設置場所から、各床暖パネルの接続部分の下辺りまで先行して配管しておきます。
パネルの中はすべて一本の配管が一筆書きで継ぎ目無しで配管されており、ジョイントは一箇所のみですので、漏水リスクが少なく、将来的なメンテナンスが発生しても、床下で可能なシステムです。
床下配管工事も一部床にもぐっての作業ですが、床下の高さを長期優良住宅 が施行される以前から充分に確保しているため、作業がしやすいと職人さんが言っていました。
配管も将来の床下メンテナンスが行ないやすいように、また、エネルギーの効率化を図るため経路がなるべく短いように打合せを行って工事します。
良い材料を使っても、工事=調理の仕方が悪ければよい木の家になりませんね。