18)木組みの加工が山場です
現場では無事にコンクリートが打設されました。
一方、樹齢80年の杉のふるさと=金山町の匠大工の加工場では、10トントラック二台の量の構造材が一本一本丁寧に加工されています。
すべて無垢の木で、土台、柱は12センチ=4寸角、二階の床の梁は高さが30センチから36センチもある大物の、骨太な木組みです。
土台は東北産の栗です。
栗は水にも、シロアリにも強く、腐りにくく、硬いため、鉄道の枕木にも使われ、土台には最適です。
柱、梁は樹齢80年以上の金山杉です。
雪深い東北の冬を80回も潜り抜けてきた杉は赤身が強く、腐りにくく、年輪が密に刻まれているため構造的にも粘り強い強度特性が確認されています。
沢山の柱が木の向きを確認しながら、どこに、何を、どのように使うかを吟味しながら加工されていくます。
柱や梁が見える真壁づくりのため、プレカットのように機械に流れ作業の加工を任せるわけにはいきません。
細部まで検討された設計図、構造図を、大工棟梁がさらにチェックをして、より良き木組みにするために部分的な変更、修正も行っていきます。
一生に一回しか作ることができない、世界に一つだけの木の家ですから、多少は手間を掛けても手加工にこだわるのは、建築家と棟梁の綿密な打ち合わせのプロセスを体験しているからに他なりません。
加工が終わって検品された柱や梁は上棟工事日程に向けた搬送に備えて、金山町森林組合の資材置き場で、晴れの上棟を心待ちにします。
一本の木材の6面すべてに加工の手が加えられています。
この木材を現場に運んで行われる上棟工事の様子と組まれたばかりの長期優良住宅同等の木組みをご覧いただく「上棟見学会」を開催します。
日時は12月4日(土)の午前と午後です。
上棟式と餅撒きも行いますので、ぜひお越しください。
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