5)形の確認ーグーグルスケッチアップ
基本設計も半ばに入り、収納、造り付け家具の設計確認に進んできますと、全体の形がどのように見えるかを確認していきます。
小田原の家では、南からの駐車場、アプローチ、玄関までのルートからの木の家の形が全体を大きく決定します。
そこで、南側の正面=ファサードを象徴的な形のデザインとして、切妻屋根のシンプルな左右対称のデザインを提案しました。
また、二階のバルコニーを家の間口全体に大きく取り、その上に屋根の庇を深くすることで、陰影のある、メリハリの利いたデザインです。
立面図による2次元ではイメージがつかみ難いため、グーグルスケッチアップで3Dの画像を作成して検討を重ねました。
窓の上には庇を構え、夏場の日射を防ぎ、一階のひろまの南側にはアルコーブ状に引き込まれたウッドデッキは伝統的縁側の現代版です。
読み込みソフトとデータをを建築主に差し上げることで、好きなときに、好きな角度からぐるぐる廻して見ていただくことができます。
細かい部分はまだまだ修正、調整が必要ですが、基本設計段階で確認するには充分です。
また、これは東西方向の断面図です。
右側のひろまとその上の吹き抜けが屋根まで伸びているのが良く分かります。
吹き抜けの右側=東側の二階に窓を大きく取り、朝陽や午前中の光がキッチンの方まで明るくしてくれることを確認できます。
吹き抜けの窓の清掃、開閉のために木製格子床のキャットウォークをつけています。
設計段階における確認だけでなく、建築主と設計者のコミュニケーションをよくするためのツールとして活用します。
また、施工者とのコミュニケーションにも使われることで、工事前のシミュレーションが円滑に進み、大工の加工、工事上の確認が事前にできます。
よくTV番組で盛り上げに使われる、現場でのトラブルは御免ですからね。