1)サウンディング調査
地盤調査に行ってきました。
現在は、スウェーデン式サウンディング調査(サウンディング調査)と表面波探査の二つの方式を組み合わせた調査を行っています。
サウンディング調査も手動式と電動式があり、電動式を原則としています。
以前は、手動式がほとんどで、二人組みの調査員が何箇所かの調査工事を車で移動しながら、掛け持ちで廻ることが多く見られました。
冗談半分かもしれませんが、最後の調査地点に着くころになると、さすがに調査員も疲れてきて、手動で錘を載せて回転させていく方式の調査データがどうも信頼性に欠けるという噂が広がることもありました(;^_^A
そんなことで、私が三階建ての地盤調査で新しい調査方式がないか検討していた1993年当時に、新幹線のトンネル工事などの地盤調査に使っている技術を住宅地盤調査に応用した表面波探査方式に出会い、それ以降ずっと表面波探査とサウンディング調査の二つの併用を行っています。
当時はまだ広く行われていなかったこともあり、確認申請の建築主事とへの説明で調査会社の担当者と何回も役所に行きました。
それ以来、当時の建設省に調査会社が説明を行ったり、技術審査証明を取得したりしてやっと一般の自治体の建築主事にも認めてもらえるようになりました。
二つの方法のうち、歴史の古いサウンディング調査も手動ではなく、電動式半自動試験機は調査データに信頼性があります。
中央の白い機械が半自動のサウンディング調査機です。
中心にロッドという鋼製の直径19ミリの棒があり、その先端にソフトクリームを細くしたようなヤジリが付いています。
そのヤジリを地盤に刺して、錘(おもり)を載せて、回転させて地盤にどの程度刺さっていくかを調べて地盤の固さを数値的に記録し、換算して決めます。
錘は5、15、25、50、75、100キロの設定ができるようにしてあり、深さ25センチごとのヤジリの貫入に対して、載せた錘の重さとヤジリの回転数を記録しながら、固い地盤が続くところまでロッドを継ぎ足しながら調査します。
その回転をモーターで機械的に行うことで、数値の信頼性を高めています。
メリットしては、実際の地盤にロッドを刺して調査するため、調査員の感覚的な判断を参考にできること、地盤の土質が音などで確認しやすいこと、地下水位を知ることができるなどです。
一方で、建物の四隅と中央の5箇所以上の調査を行うと時間がかかり、コストアップとなることがあります。
そこで、サウンディングを対角線の両端の2箇所とし、建物の四隅と中央の5箇所を
表面波探査方式で行うことで相互のデータを補完しています。