ブログblog

24)和風の木の家の価値を高めるメンテナンスリフォーム

2000年に完成した和風の木の家のメンテナンスリフォームです。

ご夫妻はまさに木の家と一体となって暮らしてきたといわれるように、細かいところまで気を配り、維持管理されてきました。

今でも中に入ると木の香りがかすかに感じられ、13年も経っているとは思われないほどに綺麗に住まわれています。

実際、宅配便の配達員の方などは、ほとんどの方が玄関に入るなり、木の家の柔らかさを感じて、少しの間ボーっとしていくそうです。

特に、青森ヒバの浴室はほとんど新築当時の姿のままで、ひろまや和室などは柱や梁が少し焼けて、落ち着いた以外は何も変わっていません。

物を大切にする日本人の心を感じます。

しかし、外部は風雨にさらされた13年の時を感じる部分があります。

特に外部の木部は一度塗装を行ったとはいえ、本格的なメンテナンスをそろそろ必要な様子でした。

そこで、お施主さんは満を持してこれまで気になっていたところを列挙して、外部を中心としたメンテナンスを行うことになりました。

対象工事は外壁塗装、外部板金塗装、外部木部塗装、外部階段の左官工事、玄関引き戸の交換、浴室壁・天井の塗装などでしたが、工事が終盤にかかってきたあたりから、壁を漆喰か珪藻土にすることなリました。

外壁は以前は顔料入りモルタル塗りでしたが、光沢のない、落ち着いた水性塗料をローラーで仕上げました。

木部は木材にしみこんで保護する浸透性保護塗料としました。

外部木部とモルタル部分の塗装の色のコントラストは、以前よりも少し落ちついたコーディネートとしました。

庭の緑も成長して、木の家と一体となって落ち着いた景観を造っています。

奴だこのように、鳥が翼を休めているようなシンメトリーなスタイルです。

深谷のいぶし瓦は今でも輝きを放って、渋い表情です。

瓦は一枚一枚に隙間があり、太陽の熱で熱せられても、その隙間から熱が逃げるため、屋根の下の暑苦しさを感じません。

屋根断熱は必要ですが、その熱放射が意外と効いています。

一階のダイニングや2階の個室の内装は布クロスでしたが、左官屋さんの仕事ぶりを見ていただいたお施主さんが、漆喰にしようかといわれたのですが、布クロスの上からも容易に塗れる珪藻土にしました。

日本の珪藻土の中でも最も水蒸気の給放出性能が高い稚内珪藻土を多く含んだ「台地の息吹」を採用しました。

2階の天井のサワラの縁甲板が今まで以上に引き立ちました。

木の家の資産価値を維持し、高めていくためには、ある一定時期のメンテナンスが欠かせません。

同時に住む人の気持ちがリフレッシュすることが何よりの効果です。

毎日の生活が楽しくなる、そんなメンテナンスリフォームが出来るといいですね。