16)冬は陽だまり効果がある熱交換塗料
熱交換塗料が気温摂氏25度以上の場合であれば、夏季の昼夜を通して機能することが分かりました。
一方で、冬場の機能性はどうでしょうか。
「反射性塗料」の場合は、冬場の貴重な太陽熱を夏場同様に反射してしまい、若干でも有り難い太陽熱を屋根面からは取り込めません。
それに対して、「熱交換塗料」は気温摂氏25度以上にならないと、熱交換分子の熱交換機能が発揮されないため、冬季の気温25度以下の日は太陽熱を屋根鋼板の中にとり込み、輻射熱としての陽だまり効果で内部に太陽熱を取り込もうとします。
屋根材の下に通気層や断熱材がありますので、取り込んだ熱をそのまま室内に取り込むことは出来ないとしても、冬季の日中の陽だまり効果を生む太陽熱があるだけで、室内の暖房負荷の低減には繋がると思われます。
このように、熱交換塗料を利用した山形県の農協倉庫での測定結果では、夏期の場合は外気温より室内気温が5度ほど低く、冬期の場合は室内温度が外気温度よりも2度ほど高い結果となりました。
今後の木の家リフォームで具体的にご提案していく予定です。