50)木の削り節です
綺麗に溝を突いた造作材ですが、これで仕上がりではありません。
しつこいかもしれませんが、最後の仕上げです。
これは敷居の角を面取り鉋で面を取っています。
面取り鉋の姿は手の動きが早くて見えませんが以前のブログでご紹介しました。
そして、こんなものまで使います。
溝の内側の角はさすがに面取り鉋は使えないので、ペーパーサンダーです。
丸いところが握り玉で、ロール上になっているところに丸められたロール状の紙やすりが収納されます。
裏側にそのロール紙やすりが張り付くようになっています。
これは、何かと無垢の木のメンテンンスに使えますので、一台は用意しておいても良いと思います。
ロール紙やすりの目の粗さは、普通の紙やすりと同じように番手(ばんて)で選べますので、荒めと細かめの二種類ぐらいあると、荒削りと仕上げで重宝します。
そして、最後の仕上げが鉋です。
これも早くてなかなか見えませんが。
鉋屑が丸く出てきます。
よく子どものころに、実家の材木店の加工場で、大工さんが鉋を掛けているのをみて、この丸まった鉋屑が面白くて遊んでいました。
最後に集めて、ドラム缶に入れて燃やすのを手伝いました。
この鉋屑です。
向うが見えるくらいの透明感があります。
ごみとして捨てるのが惜しいほどに繊細で、儚さがある鉋屑ですね。
杉は春から夏にかけて成長が早く、年輪巾が広く、柔らかい「春目」と、秋から冬にかけて成長が遅く、年輪巾が狭く、硬い「秋目」という部分によって綺麗な年輪模様=木目が出来ます。
ただし、年輪の巾と硬さの違いにより、鉋やノミの加工がしにくいのが特徴です。
桧のように全体に均一で、硬く、年輪の差が大きくない木は加工がし易いのです。
ですから、杉は少し水をつけて濡らして鉋をかけることもあります。
加工された杉の造作材が使う場を小口に書かれて、綺麗に並べられました。
造作材の最終取り付けスタンバイ