17)基礎配筋検査完了
10月末の雨も落ち着いて、天気が続いたこともあり基礎工事が順調に進みました。
小田原の家の基礎工事は、鋼板型枠を使用しました。
基礎の外周に小さな木の杭を打ち込んで水平の板=「貫」(ぬき)を固定して、基礎の位置を確定するための寸法のしるしを墨でつける工事を遣り方(やりかた)と言います。
その遣り方の寸法を基準に基礎の下の地盤を掘削する根伐り(ねぎり)を行い、今回は80キロ級のタンピングランマーで三回以上突き固めた後に、砕石を敷き詰め、その上から防水シートを敷きこみます。
基礎の外周部に捨てコンクリートと言う基礎の位置を墨で書くためのキャンバスとなる薄いコンクリートを打ちます。
その後から型枠を建てていきます。
整然と組まれた型枠がまるで宙に浮いているように見えるのが、木の家づくりネットワークの標準仕様の基礎である一体打ちベタ基礎=パワーベースのコンクリート打設前の風景です。
外周部の型枠は下まで下がっていますが、内部の型枠は浮いています。
スペーサーによって支えられていますので、浮いている部分にコンクリートがすべて打ち込まれることで底盤と立ち上がり部が一体の、一つながりのコンクリートで打ち込まれます。
鉄筋は構造計算によって、直径10ミリと13ミリ、16ミリの三種類が使われますが、ほとんどが13ミリと16ミリです。
地盤耐力との兼ね合いで、標準的な基礎では使わない16ミリを使うため鉄筋量が多い耐力の強い基礎にしています。
これは基礎のホールダウンアンカーボルトで、柱が地震時に引き抜かれないように基礎からこのアンカーボルトと柱脚金物を介して直接に留め込むものです。
阪神淡路大震災以降に義務付けられましたが、木の家づくりネットワークではそれ以前からビル建築と同じ構造計算を行っていたため、別の物でしたが採用していました。
直径16ミリで、鉄筋と同じ様にギザギザに出っ張りがあるため、基礎に密着性が高まり、引き抜けないように強化されています。
住宅瑕疵担保責任保険の配筋検査も無事終了しまして、明日はいよいよコンクリートを打ちます