36)バリアフリーのシステムバス
二階のシステムバスが組み立てられました。
プランニングの関係から二階に浴室を設けることになりましたが、防水の点からシステムバスとすることにしました。
その場合にシステムバスを標準的な作り方で作るとドアを開けて出入りするときに洗面所の床から敷居をまたぐように出入りしなければなりません。
それは、将来の高齢化においてはもちろん、当初の日常的な利用においても障害になります。
最近のシステムバスの多くが出入りのドアや引き戸などが浴室の床の高さから低い位置につけられてバリアフリー化しているのですが、二階の場合二階の床の上に設置すると前述の段差が生じます。
そこで、二階の梁の高さよりも側室の床の高さが低くなるような吊り架台方式とすることで、その段差を解消できます。
二階の床の梁に4本の架台が架けられています。
その架台は二階の床より下がっているため、しえげられた浴室の床がほぼ二階の床の仕上がりと同じバリアフリーになります。
ただし、その床の梁は浴室の浴槽が満水になり、大人二人が浴室に入った荷重として約500キロほどの荷重に耐えられるように構造計算 しなければなりません。
木組みの設計のときにそれを勘案していることで、浴室の周りの梁の高さは36センチにもなります。
これだけ大きな梁が国産の杉で製材することができるのも金山杉の特徴で、多くは米松や鉄骨で補強するか、集成材となります。
ほぼシステムバスが組み立てられました。
浴室の床と二階の床はほとんど同じ高さで、敷居もまたぐこともなく出入りできます。
入居後に毎日のように使う浴室の快適性を実現するのも、最初の設計段階からシミュレーションされています。