81)竹の和紙を引き戸に張りました
建具屋さんが吊り込んだ引き戸に和紙を張ります。
杉の無垢の建具はそのままで米糠油を塗装して仕上がりですが、すべてが無垢の建具だとコストアップになります。
杉の材料代の製作費が高いからです。
そこで、フラッシュ建具という表面が和紙などでプレーンな表情に仕上がる建具で造ることにより、コストを押さえながら柔らかく、すっきりとした表情の建具にすることができます。
建具に張る和紙を様々な色や仕上げの中から選択できるのも楽しさの一つです。
和紙は機械漉きの幅90センチほどのロール状になった「ロール和紙」で、比較的安価に手に入ります。
今回はアイウォールの「竹」を施主さんが選びました。
糊付け機のロール和紙をセットして、均一に糊が付くようにします。
糊はホルムアルデヒドはもちろん、揮発性有機化合物などが含まれない澱粉のりです。
糊の付いた和紙を折りたたんで運び、建具に張ります。
へらで傷を付けない様に、シワにならない様にのばします。
縁の部分を金属製のヘラで押さえながら、カッターでカットしていきます。
引き手の部分も細かく、丁寧にカットしていきます。
最後に周りの縁の部分の糊をきれいにふき取って仕上がりです。
三枚建て(さんまいだて)の引き戸ができました。
手際良く作業していますので簡単なように見えますが、それは職人の技ですから当然ですが、実際はそう簡単にはできません。
さっぱりとした綺麗な和紙の建具ができました
今度は壁の和紙張りです