11)窓ガラスの防犯性を高める
窓の設計においては様々な機能を検討します。
光を取り込み、風を招き入れることが基本です。
光も直射光、間接光があるので、それをどう使い分けるかを
窓の位置や方位を考慮しながら検討します。
また、ガラスの透視性では、透明、型、不透視などの
段階があります。
風を招くのも、窓の開閉方式も考慮して検討します。
断熱性はペアガラスが標準になった今では
さらに、熱線反射の金属膜を内側に張って日射や
室内の熱放射を防いだり
ガラスの間の空気をアルゴンガスなどを封入したり
空気層を真空にした真空ペアガラスにより
さらに断熱性を高めたりすることが出来ます。
また、準防火地域などではガラスに防火性能を持たせた
ガラスに網が入った網入りガラスや
網が見えるのがいやな場合は耐熱強化ガラスなどを
使う必要があります。
最近では、ガラスを破壊して進入することを防ぐために
防犯フィルムを2枚のガラスにサンドイッチした
防犯ガラスを使う場合もあります。
そのフィルムの厚みにも検討が必要です。
通常は60ミルという厚みを基本とします。
また、たまに耳にするバーナーでガラスをあぶって
水を掛けて収縮でガラスを割る焼き破りに対する
対策としても効果があります。
そう考えますと、単にガラスの選定ということだけでも
様々な機能、ニーズ、価格などを総合的に検討する
必要があることに気がつきます。
準防火地域の場合は さらに
網入りではなく耐熱強化ガラスを基本として
Low-Eガラスと防犯合わせガラスを組み合わせた
合わせペア一部Low-Eガラスなどにする必要があります。
また、、プライバシー優先の場合は和紙のような
不透視ガラスを採用することもあります。
さらに防犯性を高めるためには
ガラスアラームを取り付けるという方法もあります。
家の中に入る時の進入を防ぐことも可能です。
ガラスを傷つけようとする時に発生する高音域の
音波のみに反応し、きなアラーム音を発生します。
安心して暮らしたい、安らぎを感じて暮らしたいという
木の家への住まい手の思いは
ガラスの選択という設計でも重要な仕事です。