68)外壁の仕上げ左官工事
外壁の左官工事の仕上げです。
セメントモルタルの下塗りを二回にわたって塗ったあと、約一週間ほど乾燥させます。
そしていよいよ仕上げ左官工事です。
三回にわたって、クライアントとの色を現場で決めて、工場で色を調合した漆喰モルタルを現場でさらに調合して練り上げます。
モルタルミキサーに漆喰モルタルと白竜という白い色をした細かい砂のような珪砂(けいさ)と若干の接着剤を入れて、水と共に練り上げます。
漆喰には海草の角又(つのまた)という糊剤も入っていますので、だんだんと粘り気が出てきます。
更によくミキサーで混ぜ合わせて、色を見ます。
決めた色に近いことを確認して、塗りに入ります。
左官材はとても重く、重労働です。
塗る人と、造って運ぶ人が手分けして仕事を進めます。
気温が5度以下になると、セメント成分のカルシウム分が凍結によって浮いてきて白化することがあるので、少し気をもみます。
日中の日当たりを期待して進めます。
鏝(こて)一つで仕上げていくのは、まさに手技ですね
白竜に石を浮かせるように鏝を調整して塗っていきます。
流行のスペイン風の壁のようにわざと鏝の後をつけることはしないで、
あっさりと飽きの来ない平滑な壁です。
塗った直後は色が込めですが、乾いてくると明るくなります。
足場を外すのが楽しみです