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55)造作材の加工です

木の家の内部の大工工事の中でも、特に細かい作業が必要な工事が造作工事です。

造作材を加工して取り付ける工事ですが、最近の住宅は合理化と部品化が進んでいますので、メーカー品をビスで取り付けるだけで形になります。

しかし、手造りの木の家では、引き戸取り付けるための敷居(しきい)鴨居(かもい)やドアを取り付けるためのなどは、すべて木組みに合わせて独自に設計して、加工して取り付けます。

床と壁の境につける巾木(はばき)、天井と壁の境に付ける回縁(まわりぶち)なども造作材です。

すべて、無垢の杉材を加工して取り付けます。



木材産地の金山町森林組合から、埼玉県の建具屋さんで荒加工された造作材が現場に運ばれました。

あらかじめ、設計図に基づき一本一本拾われた造作材のリストに基づき製材されています。

木材の小口に番号が書かれていて、どこに使うかはリストを元に確認できます。

サッシのガラスにリストを張って、棟梁が確認しながら加工します。

一本一本の材料の曲がりを見ながら、自動カンナで加工します。

自然の木なので、中にはどうしても曲がりがあるものがあり、それを自動カンナでまっすぐに直して使います。

加工は単純な四角だけでなく、窓枠に応じてL型の断面形にしたりするので、加工するだけでも手間が掛かります。



加工した造作材をキチンと並べて、取り付けがスムーズに行くようにしています。

造作材の取り付け箇所を裏側に書いています。

これがすべて出来上がれば、一斉に取り付けです。

まさに手造りです