1)木の家に想いを込めて
奥様からメールを頂きました。
そのままを引用させていただきます。
「木の家で暮らしたい、
その家で暮らしているとなぜか楽しい気持ちになる。
家族が元気で活躍できる元となる家が出来たら
どんなにかいいだろうと考えています。
どうぞ宜しくお願いします。」
これだけのコメントの中に、木の家の暮らしを思い描く、強い気持ちが表れています。
短いフレーズの一つ、一つがシンプルで、ストレートに私の心にすーっと入ってきました。
そうです、そんな木の家を私たちは提案しようと思ってきたのでは・・・。
専門家としてのそれなりの経験を積んできましたが、住まい手の方の率直な気持ちをきちんと受け止めてきたであろうか。
改めて、そんな気持ちにさせていただいた、はっとする瞬間でした。
その後に、私の事務所にご家族でお越し頂き、ざっくばらんにお話をさせていただきました。
以前のご主人の赴任先での木造住宅から、東京の共同住宅に戻って以来、シックハウス症候群と思われる症状に悩まされていくなかで、自然素材の木の家に住みたいという気持ちが強くなったそうです。
どうしても気持ちが落ち込みがちですが、これからがんばって土地を探していくことで、具体化していくことになりました。
そうはいっても、そう簡単に希望の条件の土地は見つかりません。
もうすでにいくつかの土地を見て回ったそうですが、なかなかうまくいかないとのことでした。
そこで、気分転換と確認をかねて、私が設計した木の家をご案内させていただくことになりました。
印西の家ですが、お住まい手のご了解のもとご覧頂くと共に、お住まい手のご家族ともざっくばらんにお話しいただきまして、子供同士も一緒に遊んでくれました。
このときからさらに、土地を見て回るご家族の執念の土地探しが始まりました。
好きな土地を探して、好きなように家を建てることが、今の首都圏ではなかなか難しいですが、最初のメールの想いを実現するという強い気持ちがエネルギー源です。
絶対土地を探すぞー