4)セミオープンキッチン
キッチンが完全に独立した一つの部屋になった独立キッチンはかなり少ないです。
これまでの設計の中でも3例あるだけです。
広さが8畳くらいあるとキッチンの中心に小さめのテーブルをおいて、配膳や盛り付けを行うなど、調理専用に広さに余裕を持てる場会になります。
6畳くらいになると、最小限の独立キッチンとしての機能性が確保できる広さになります。
広さの確保ができる場合に可能なキッチンですが、むしろキッチンでの調理の音や若干の匂いなどをひろま=居間や食堂に伝えたくないというご要望の場合に見られます。
独立性を高めながら、緩やかにひろまとつながるように造られるのが「セミオープンキッチン」です。
ダイニングやひろまと、視覚的、空間的に緩やかにつながるキッチンで、キッチン自体の広さはやや余裕がある作り方です。
ひろまからはこの写真のように約1.5Mほどの間隔の出入り口があります。
その奥にキッチンが見えます。
レンジフードは一番奥にありますので、音や匂いはあまり影響がありません。
出入り口の右側に配膳パントリー用のカウンター収納があります。
これは、将来のために可動型になっています。
中のキッチンです。
木の家の角を利用していますので窓が二つあります。
収納量を確保するために二方向に高さの違う吊り戸棚をつけていますが、L型キッチンではありません。
L型キッチンは使い易そうに見えますが、入り隅の部分の収納が使い難い難点がありますので、余裕のある大きさの場合に限ったほうが良いですが・・。
キチンキャビネットの箱は松の集成板で扉は北海道産の無垢の桜です。
右側の作り付け収納は、杉の無垢の扉です。
家族の暮らし方からキッチンの方式が決まってきますね。
緩やかにつながるセミオープンキッチン