完成見学会@料理教室の家-1
4月の連休前に外構の一部を除いて完成、引き渡しが行われました小田原の家のブログ版完成見学会にご案内します。
写真とコメントで外から中に入って、ぐるっと回るように、形や空間構成、仕上げ素材、設備などについてご説明します。
ご質問やコメントなどお気軽にアメブロのコメントや木の家づくりネットワークのメール住宅相談などにお寄せいただけましたら幸いです。
それではどうぞご覧ください。
外観
幅が約10M、奥行きが約25M、敷地面積が約250㎡(75坪)という比較的余裕のある広さです。
間口より奥行きの長い敷地の形をどのように活かすかが設計のポイントでした。
敷地の南側の幅全体を駐車スペースとアプローチとして、前面道路の幅が4M未満で車の出入りが難しいこともありましたので、駐車スペースの奥行きを少し多めにとりました。
正面から見て、シンプルな三角形の屋根=切妻(きりづま)屋根が左右対称にきれいに見えるようにデザインしました。
屋根の板金は遮熱性塗料を工場で焼き付けられたガルバニウム鋼板です。
ここからは見えませんが、太陽光発電パネルを4.3KW分載せています。
正面左側がアプローチ、玄関で、一階の右側は大きな窓がありますが、約1.8M引き込んでいます。
窪んだ空間を「アルコーブ」と言いますが、そのアルコーブがウッドデッキになり、日本の伝統的縁側、濡れ縁をモダンにアレンジした空間です。
外と内との間の中間にありますので、「中間領域」とも言われ、室内と庭を緩やかにつなぐ曖昧な、遊びのある空間になります。
現在はここにロールのすだれを掛け、ハンモックを吊れる様にしています。
アプローチは木製の門柱と門扉、フェンスで一つのエクステリアユニットとしてデザインされ、門柱にはポスト、インターホンが組み込まれています。
木材は水や腐りに強い杉の赤身で造られ、水を弾く撥水性塗料で仕上げています。
アプローチは瓦のようなイメージの平板を幾何学的に敷き込み、その間を「大磯」という直径10ミリ前後の玉砂利を敷き込んでいます。
右側の駐車スペースの舗装は30センチ角の透水性平板という雨水を自然に地面に戻す舗装板です。
左側は敷地に以前からあった自然の石を積んで花壇にしています。
門を入ってすぐ右の樹はジューンベリーで6月ごろに実を付けるとのことですが日本では少しずれるようですね。
左の樹はシマトネリコで、二つの樹が将来は玄関で迎えてくれるシンボルツリーになることを期待してます。
屋根の下面=軒天井(のきてんじょう)は杉板が張られ、薄めの色の撥水性塗料を塗ってあり、屋根を支える梁が見えないモダンな屋根のデザインにしています。
外壁は漆喰とセメントモルタルと鉱物性顔料(色をつける色粉)、砂のような白い砕石を混ぜて、左官屋さんがコテで塗った漆喰モルタル左官仕上げです。
玄関と窓の上には庇があり、雨を防ぎます。
自然石の踏み石を進んでいくと玄関です。
玄関ドアは準防火地域のためアルミ製のシンプルなドアです。
玄関ドアの右側には通風用のルーバーサッシと採光用のフィックスサッシが組み合わされてついていますが、一体性を演出するために格子を付けています。
ステップは松煙(しょうえん)という松の木を燃やした時に出るススを粉にした墨粉をセメントモルタルに混ぜて黒くして、アプローチと同じ玉砂利を混ぜて塗って、水で洗い流して玉砂利を浮き立たせる玉砂利洗い出し仕上げです。