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1)八国山から千と千尋へ

東京都と埼玉県の境に東西に伸びる狭山丘陵の
東端にある八国山の南側を散策しました。

といっても、合間の時間にぶらついた程度ですが。

八国山は
西武国分寺線の東村山駅から
西武園線の西武園駅までの
緩やかなカーブを描く線路の北側で
こんもりとした、高くも無く、低くも無く
程よい高さの東西に長い山です。

線路を越えて山麓の遊歩道を通ると
木陰で将棋を打つ人や
ビールとお弁当を広げる人
幼稚園の子供たちが楽しく演舞したり
なんとものどかな気持ちにさせてくれます。

 

東京都の都立八国山緑地として管理され
人が適度に管理しながら自然環境が残る里山です。

丁度いい起伏が、木々の奥行き感と上昇感を
演出してくれます。

里山らしく柿の木もあり、実が大きくなってきました。

甘柿か、渋柿かはわかりませんが
橙色がきれいです。

山の中へは次回として
線路をはさんで南側の東村山市立北山公園に入ります。

西にある多摩湖(村山貯水池)から流れる
北川の水を引き込み、水田や菖蒲園が広がります。

菖蒲が咲くころはとても綺麗だろうと想像しましたが
背景の八国山と青空と雲のコントラストだけでも
十分です。

散策路と東屋がさりげなくていいです。

なぜか一厘の菖蒲でしょうか。
それとも、別の種類でしょうか。
不思議でした。

北川はコンクリートの岸壁を作らず
市民と考えた親水性が高い造りです。

夏には子供たちが戯れたのでしょう。

休憩所から八国山の麓を単線の電車が
たまに通ります。

すると、電車の車輪の音が遠くから聞こえます。

どこかで聞いたような気がする懐かしさです。

宮沢賢治の銀河鉄道の様でもあり・・。

そう、選と千尋の神隠しの水底を通る電車の音です。

そういえば、西のほうに電車が行くと
多摩湖に行くような気がします。

そのまま、多摩湖の底に進んでいく風景は
映画と同じイメージです。

トトロの森の発想であるといわれる八国山も
病院もあるこの風景は、見る人の想像を掻き立てる
何かを持っているようです。

里山、それは日本人の心の故郷でもあり
恐れを感じる本当の自然との境界領域
バッファゾーンです。

日本人は自然との距離感をどのように造るかで
文化を育んできたと思います。

さて、どんな木の家になるのでしょうか・・。