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7)水切り防水

木の家を水から守るポイントのもう一つは屋根の水切り防水です。

 

単純な総二階建ての屋根の場合は壁との交差部分はありませんが、一部二階建てで一階の屋根がある場合などは、一階の屋根と二階の外壁が交差する部分が生じます。

そこでは屋根から外壁に仕上げ材料や建築部分の形が変わることになりますので、雨からどのように守るかが重要になります。

 

木の家散歩

この写真は一階の屋根が二階の外壁と交差する部分です。



ガルバリウム鋼板の屋根が葺かれていて、その下にアスファルトを浸透させた不織布のルーフィングが敷き込まれています。

 

壁に立ち上がっている薄い灰色のものがそうですが、このルーフィング=防水紙の立ち上がり高さが高いほうが漏水の危険が少なくなりますので、その高さは25センチ以上が基準です。

 

また、その外側にあるガルバニウム鋼板の立ち上がりは5センチ以上が基準です。

 

写真の左側も同様に作られていますが、すでに外壁の防水紙が張られて隠れていますので見えませんが、同様な高さでルーフィングと鋼板が立ち上げられています。

 

 

また、トップライトが屋根につけられる場合はなおさら注意が必要です。

木の家散歩

北側のキッチンに少しでも天空の光を取り込むために取り付けられましたが、向かって左側の勾配が上のほう=水上(みずかみ)の部分は特に雨仕舞が重要になります。

 

鋼板の屋根板金が加工され、台形のような形に葺かれています。

中央の部分が少し高くなっており、向かって左から右に流れてくる雨水がトップライトの両側にスムーズに流れていくように加工されています。

 

こうした部分は屋根板金職人の技、技能に負うところが多く、重要な管理ポイントになります。

細かくオーダーメードする木の家においては、このような職人技能が必要になります。

 

職人の技能がしっかりと木の家を雨漏りから守って、耐久性能を高めることを評価していくことで、豊かな空間と快適な生活を作り出していきましょう。