6)風鈴
室内温度で30度を超えてきますとさすがに、エアコンなど機械的に冷やさないと厳しいと感じることがほとんどかと思われます。
少しでも風があればよいのですが、その風を利用して音で涼を得るのが風鈴。
神田川の橋詰め休憩所にも風鈴が、涼しげな音色を聞かせてくれます。
これはガラス風鈴(江戸風鈴)ですが、他にも岩手の南部鉄の南部風鈴、真鍮(シンチュウ)などの金属製の箸(はし9状の棒を下げた火箸風鈴、備長炭で作った物や陶器、石など様々な風鈴があります。
そもそも、風鈴の原型は中国だそうで、竹林に下げて風の向き、音の鳴り方で、物事の吉凶を占う占風鐸(せんふうたく)として、仏教と一緒に伝えられたとか。
お寺の四隅にかかっている風鐸のガランガランと鳴る音が厄除けとして使われたそうで、その音が聞こえる範囲の住民には災いが起こらないといわれました。
平安時代の貴族の間では縁側に下げて、外から疫病神が屋敷の中にはいるのを防いだと言われ、その頃から風鈴の風景が情緒的になってきたのでしょうか。
それぞれ音色が異なり、その違いを楽しみながら、スイカをパクリというのが日本の風情ですね。
木の家の性能とは違いますが、打ち水と共に忘れたくない日本の風景と音ですね。