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4)ライフサイクル

木の家は入居した日が誕生日で、家族の成長とともに生きていきます。

 

家族の成長や家族構成の変化、趣味や生活の変化などによって、木の家にも変化が求められるときがあります。

 

一番よく言われることは、子供の成長に応じた間取りや使い方の変化です。

 

まだ、子供が小学校低学年以下ぐらいの時期では部屋は同じで一緒に寝起きして通園、通学することがよくありますが、小学校高学年にもなりますと同性であっても個性の違いや自尊心の発達により生活に違いが生じます。

 

そこで、部屋を別にしたいという状況が生まれますが、それを設計段階から予測して、その時期に簡単な間仕切りで区切れるようにプランニングを考えておくことが重要です。

 

間仕切壁を後から造りやすいように天井に梁などの水平の構造材を入れておくと、床と梁の間に簡単に間仕切りパネルを作りこむことが可能です。

 

また、コンセントやスイッチ、照明、エアコンなども将来を想定して、取り付け位置や使用方法などを検討しておく必要があります。

 

この実例は、当初は子供さん二人と寝室コーナーをワンルームで使っていましたが、お子様の成長に合わせて、当初の予定通りに三つの部屋に区切ることになった木の家です。

 

工事直前の状態ですので生活状況を表してはいませんのでご了承のほどお願いします。

 

木の家散歩

 

上の左から右に水平に掛けられた木材が梁です。

 

手前と奥に二本ありますので、そこの床との間に間仕切壁を無垢の木の集成板で入れる予定でした。

 

上はロフトベッドですので、梯子で上がり、下りを行います。

 

エアコンは兼用です。

 

木の家散歩

間仕切りだけでなく、ハンガーパイプを付けたクローゼットとともに組み込んでみました。カーテンを組み込んでドア代わりで問題ないかと思います。

 

木の家散歩

また、もう一つの部屋側では本棚を設けました。

 

端側の部屋には当初からクローゼットを組み込んでいましたので、本棚をのみです。

 

この本棚の反対側も同じ本棚としていますので、機能的には同じ状態にしてありますので、兄妹喧嘩は起きないですね。

 

 

 

将来は、子供たちも成長して、いずれ家を出て行くことになるかも知れません。(案外居心地良いと長居しますか・・・m(^^)m・・)

 

そんなときは、ビスを外して簡単な補修で元に戻せます。

 

 

木の家も家族の成長、変化に合わせて気軽に変えられる、それが木造軸組み工法の本物の木の家の大きなメリットの一つです。

 

誕生したばかりの木の家の実例です。

設計監理:フィールドネット一級建築士事務所/山中文彦