40)ボード貼りも気持ちを込めて
無垢のタモフローリングや杉フローリングを張った後は天井の石膏ボードを貼ります。
石膏ボードの下地木材を格子状に組んで、その上から厚さ9.5ミリの石膏ボードを貼ります。
二階の天井は屋根と同じく斜めに打ち上げた勾配天井と水平の天井の二つがあります。
石膏ボードの大きさが910ミリ×1820ミリのため、その大きさに合わせて、455ミリ間隔や910ミリ間隔で下地を作って、石膏ボードを張り上げます。
四角い空間であれば、石膏ボードも四角にカットすればいいので比較的楽ですが、打ち上げ天井の場合は三角の部分ができますので、寸法を取りながらカットしていきます。
まっすぐな部分を丸鋸でカットします。
切りくずが吸い取られるように掃除機がセットされています。
測定した寸法を石膏ボードに写し取ります。
今度はカッターでカットします。
精度が要求されるため、カッターのほうが綺麗にカットできるからです。
裏返して、裏側の紙をカットします。
これで綺麗にカットできます。
カットしたところを、石膏ボード用の鉋で切り小口を綺麗に加工します。
寸法どおりになるように、少し大きめにカットした部分を鉋で精度高く加工します。
更に、大きなヤスリで調整します。
取り付ける部分に持っていき、入り隅の石膏ボードのあたり部分をカッターで更にカットして隙間無く納めます。
ビスで留めなくても、落ちてこないほどきっちりしています。
そして、ボードビスで留めます。
綺麗に貼りあがりました。
右側が石膏ボードの小口を綺麗に加工したカッターの付いた鉋で、左が更に微調整に使ったヤスリです。
柱が見えない大壁のボード張りはカッターだけで済みます。
ジョイント部分が多少隙間があっても、表具屋さんがパテで処理するので気にしません。
真壁は柱や梁の間に入れ込んでいくため、柱際や梁際に隙間があると、パテでは処理できないため、大工さんも気を使い、腕を発揮します。
腕の悪い大工さんでは真壁の家造りができないのは、石膏ボード張りからもわかりますね。
大工さんがいい仕事をすると、表具屋さんも感謝しながら、より一層よい仕事をしようと心がけます。
よい仕事のリレー方式の木の家です