2)200年家具
200年住宅という振れ込みが以前によく聞かれましたが、本日は200年家具のご案内です。
木の家の新築やリフォームにおいて家具を一緒に設計したり、購入のアドバイスを差し上げたりすることがあります。
現在利用している家具を再利用する場合も含めて、インテリアの全体のイメージに併せてトータルにコーディネートしています。
家具の中でもメインのテーブルの設計、製作においては、家具に使う樹の樹種を何にするかがポイントです。
ナラやタモ、栃、櫻、欅などの広葉樹は年輪が細かく、硬いため、傷がつきにくいのでよく使われますが、乾燥期間が長くかかり、価格が高く、数量が限られます。
国産材の場合はさらに品数が少なく、高価になりがちです。
それに比べて、杉、檜などの針葉樹は年輪が広葉樹に比べてやや荒く、柔らかいため、傷がつきやすいこともあり、あまり家具には使われません。
ただし、表面の塗装を植物油などの浸透性塗料を使用して、自然な仕上げとすることで、もし傷がついたら紙やすりで軽く研磨して、再塗装することで傷が付きやすい性質をリカバリーすることが出来ます。
また、価格的にもリーズナブルな金額で購入することが出来ます。
写真の家具は、スケルトンリフォームに伴って、テーブルを金山杉の樹齢200年以上の杉の樹の上のほうの、枝がついていた部分の幹を製材して、乾燥しておいた一枚板から足まで含めて造ったものです。
人の二の腕よりも太い枝の根元である節が、その年輪を数えても30年はあろうという、存在感と生命力を感じさせてくれます。
杉の赤身と白太と節、木肌の曲線を活かした縁が絶妙なバランスを持っています。
足を組みかえることで、テーブルから座卓に買えることも出来ます。
来客が多いときは座卓に組み替えることで、10人が200年物の座卓を囲んで盛り上がることでしょう。
椅子は、同じく樹の椅子をオリジナルとして製作することも出来ますし、写真のように既製品を購入することも可能です。
世界に一つだけの木のテーブル座卓です。
天板の大きさは幅約80センチ、長さは2.2メートルです。